種まき工房

疲れたココロが、少しでも軽くなりますように。そんな「願いの種」を一粒ポロリ。

home 種まきブログ プライム10

blog - 種まきブログ

種まきブログ -

プライム10

約1ヶ月ぶりの更新。
あぁ…書きたいのに
書けなていない現実にへこむなぁ。

先日「NHKプライム10」という
女性のうつを取り上げた番組が放送された。
以前、私が出させて頂いた番組の
「総合チャンネル版」といった感じだ。

内容も雰囲気もほぼ同じ。
セットは前回と同じく
「生活感の中で」という
制作者側の思いをつらぬいたカタチだった。
というか、前回よりもその感覚は
さらに強調されていたようにも思う。
だって正面にベビーベッドが置かれていたし。

しかし、内容はひとつだけ
違う切り口のものがあった。
それは「夫婦」というカタチで
出演をされた当事者の方が
いらっしゃたことだ。

出演されていた一組の方は
前回、私の隣におられた0さん。
「ある一組のご夫婦を
紹介したいと思います」
という紹介の元、最後に
その0さんご夫妻のVTRが流れた。

思いようにカラダが動かず
しんどさを抱える妻。
それを、仕事をこなし
家事をこなしながら支える夫。

しかし、その日々は
夫にとってもしんどさにつながり
夫自身にもうつ症状が出始める。

夫はその関係をなんとかしたいと思い
妻に「距離を置かないか」と話をする。
妻は「一緒に暮らさないと家族ではなくなる」
という思い伝える。
VTRはそこで終わり
スタジオにいる二人へとつなげられた。

私はこのVTRをみて
制作者側は私たちに何を伝えたいのか
わからなかったし、今もよくわからない。

距離を置くという選択もある
ということを伝えたかったのか。
うつを抱える妻を持つ夫婦の
現実を伝えたかったのか。

しかし、一つだけ強く思うことがある。
それは、Mアナウンサーに「赤裸々」
とさえ語られた夫婦の現実を
視聴者に伝えたことで
妻が追いつめられ死までを考えないかと
私は、心配でならないのだ。

今年に入ってのこと。
私のとても身近な事実として
夫が言っている
言っていないということに関係なく

夫という立場の人が
「妻のことに疲れ果て
別居(もしくは離婚)を考えたことがある」
という事実を耳にすることとなり
自殺未遂をしてしまった
という現実があった。

その方は
「自分の夫もそう思っている」
というとらわれに陥ってしまったのだ。
自分の感情が意志でコントロールできない。
それが、うつという病。

なので、その方もそのとらわれと
かなり向き合われたと私は思う。
逆に、そのとらわれに向き合ったことで
よりしんどさがましてしまったのかもしれない。

しかし、そのとらわれやしんどさは
どうしようもできないものなんだぁ。
その事実を私は痛いほど感じる。

そんな現実があったゆえ
私はそれと同じようなことが
今回の番組をきかっけに起こらないかと
心配でならない。

うつの人を楽にするための番組が
うつの人を追いつめることに
つながってしまうのは、私には耐え難い。

万人に伝わるものなどないだろう。
しかし、この事実を現実として
知っていたならば
伝え方をかえられるかもしれないし
そんなことに成る得る可能性があることを
現実的に感じるかもしれない。

「現実と共に(受け入れて)生きる」
ということは
想像や予想をはるかに超えた
しんどさや行動を起こすことに
結びついていく。

私は究極の選択をすれば「命」を選ぶ。
何千人の方を楽にすることを
引き替えに
一人の方の命が消えるのであれば
私はその事実をあきらめたい。

でも、それは
小さな世界で生きる私の
大きなわがままであるのかもしれない。

(上記の身近な方のお話は
ご本人の許可を得て書かせて頂いております)








Posted by 種まき at 16:31